演技性パーソナリティ障害

演技性パーソナリティ障害(Histriotic Personality Disorder)

演技性パーソナリティ障害の人は、自分が主人公でいなければ気がすまないタイプの人です。

集団でいると、常に目立ちたがり、自分に注目が集まるようにあれこれしますし、それこそ
演技」の力で自分を演出して、ステージのヒロインになりきろうとします。

その場の空気を独自に解釈し、どうやったら自分が中心になれるかを考えて実行します。

そのように演技を続けることで、本来の自分の姿に立ち返ることが少なくなるため、自己認識が非常に
欠如する傾向にあります。

つまり、「自分はこうしたい」ということよりも、「こうしたら自分が中心になれる」ということが
優先されてしまうため、主体性が培われず、本来の自己像については非常に曖昧な認識しか持てないのです。

常に自分が主人公でいたいためにあらゆる行動をすることで、周りの人は、知らず知らずに巻き込まれて
いることもあります。

演技を職業としている人さながらに、喜怒哀楽もオーバーに表すので、周りは引いてしまいます。

本人に問題意識があるかどうかが、治療に繋がるかどうかにかかっているのは言うまでもないことです。

本人が自分の人格に満足し、気持ちが満たされ、更に周りにさほど迷惑をかけないのであれば、
敢えて治療する必要もないでしょう。

しかし、あまりに激しく人を巻き込むような、強度の演技性パーソナリティ障害の場合は、その認識を
改めるための治療が必要です。

※ 診断基準については、こちらをご覧ください。
  → 演技性パーソナリティ障害診断基準(PDFファイル)

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