自己愛性パーソナリティ障害の薬物療法
自己愛性パーソナリティ障害の治療は、主に本当の自分と対峙することが中心になりますが、
その補助的な役割で、頻繁に薬物が使われることがあります。
自己愛性パーソナリティ障害の治療は、ほかのパーソナリティ障害と等しく長丁場になるので、
一気に睡眠障害や抑うつ状態まで解決することもまた不可能なのです。
本来の治療に集中できるように、ほかの症状を軽減させるべく薬物療法を取り入れることは、
肯定的に捉えることができるでしょう。
主に使用される薬は、抗鬱剤、抗不安薬、気分安定剤などです。
これらは、ほかの精神科系統の疾患にも使われます。
もし、うつ状態を併発していたら、抗鬱剤の投与によって、その症状を緩和させることが
期待できますし、不安障害やパニック障害に、安定剤は効果的です。
これらの薬剤は、主に脳内のバランス調整に使われるものですが、そのほかにも、心身症を伴った
場合には、それに該当する薬の処方もあります。
胃腸薬は、その一番の例といえるでしょう。
胃潰瘍や胃腸炎の治療に限らず、薬剤の摂取そのもので、胃にダメージを与えることを防ぐために、
胃薬が処方されることは頻繁にあるのです。
また、睡眠薬や下剤の投与も、頻繁にあります。
お分かりかと思いますが、こういった薬を利用しても、自己愛性パーソナリティ障害の根本的
解決にはなりません。
しかし、治療を円滑に進めるために、諸々の症状を少しでも緩和させることができれば、
治療の効率を上げることに繋がります。
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