対人関係のトラブル
自己愛性パーソナリティ障害の人は、自分の理想像、虚栄心を守るために、人間関係を犠牲にします。
また、自分の意見こそが絶対であり、それに反対を唱える人の話には耳を傾けません。
普段、人は誰かと議論する時、また協力して一つのことを成し遂げようとしている時、自己主張しつつも
相手の意見も尊重します。
自分と他者の意見をすり合わせていかないと、合意点に達して先に進むことができなくなるからです。
自分の意見だけを押し通す人を見れば、誰もが「あの人は我儘だ」と思うでしょう。
しかし、本人は自分の我儘さに気付くことはありません。
仮に自分の非をうっすら感づいても、自分の非を否定して、結局、肯定しようとします。
こうなると、もはや議論の余地なしです。
誰とも意見を合わすことなく、衝突ばかりを繰り広げます。
ですから、社会人として生活していくのも大変ですし、学校でも仲間外れにされます。
また、異なる意見を持つ相手に対して怒りを覚えるだけでなく、相手の意見を軽視することもあります。
自分の考えを過信するために、他人の意見がくだらないものに聞こえ、
「コイツ、ろくなこと考えてないな」と心の中で冷笑するのです。
その場合、ひとまずその場での衝突は回避できたとしても、人間関係が続いていくことはありません。
相手の自尊心を傷つけてまで自分の自尊心を保とうとすることで、別の形で人間関係のトラブルを
生み出しているのです。
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