不安定な他人への評価
境界性パーソナリティ障害の人の気分は、常に不安定です。
その為に自分に自信を持ったりなくしたりしますが、それは他人への評価も同じことです。
つまり、同じ人に対して一定の評価をせず、一人の人について、良く思う時と悪く思う時があります。
ある人を良く思い、非常に親しみを感じた場合は、それが行き過ぎて、相手に依存することもあります。
また、逆に相手に不意打ちを食らうように傷つけられると、今度は相手を酷評するのです。
境界性パーソナリティ障害の場合、常に「愛されている」という安心感を求めます。
そして、少しでもその願望が満たされないと、今度はこちらが手のひらを返したように、相手を
責めるのです。
他人に対して、このように不安定な感情しか持てないので、周りの人は、一度いい評価を得たとしても、
その人への信頼を失います。
また、単純に自分の機嫌で相手への態度を変えることもあります。
このため、例えば患者が子を持つ親の場合、子供に虐待を加えたかと思うと、それに後悔をして
涙ながらに謝る、ということを繰り返すことがあります。
こうして、人間関係は、崩壊の道を辿ります。
自分も自分らしく振舞うことの意味がわかっていませんし、他人も気性の激しい人とは付き合いたく
ありません。
他人に対しての態度に常日頃からブレが生じていると、周りには誰もいなくなり、家族の心も離れていき、
孤立していくのです。
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