境界性パーソナリティ障害の心理療法
心理療法は、患者の心に働きかける治療法で、カウンセリングや自己分析も含まれます。
まず、患者には、自分に何故治療が必要なのか、理解してもらう必要があります。
患者は自分の状態を客観的に整理できていないので、医師との面接により、具体的な自分の問題点を
確認していきます。
そのプロセスを経ることで、患者が心から治療が必要だ、という気持ちにもなり、治療に対して
前向きな姿勢になることができます。
こうして、本格的に心理療法を受けるようになると、今度は自分のことについて、より多角的に
分析していく必要が出てきます。
そこで行われるのが、「精神分析」です。
精神分析では、幼少期の思い出や、過去のトラウマなどと正面から対峙し、問題を克服しています。
それまで問題の核心から逃げる傾向にあった患者は、ここで思わぬ苦痛を味わうことになるでしょう。
しかし、患者の身に起こっていることには、全て原因があります。
その原因を特定していくことなくして、完治は望めません。
治療開始前に、どんなにそのリスクを教え込まれたとしても、いざとなると、患者は医師に
「なんでこんなことをさせるんだ!」「治らないのはアンタのせいだ!」と罵倒することが
多いようですが、それも必要なステップだと思っていただいていいでしょう。
心の問題と真っ向から対決する、これこそが、境界性パーソナリティ障害治療で最も必要とされる
ことなのです。
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